表面硬化処理を施した歯車の表面硬さ分布を詳細に測定して高耐久性につながる表面硬化状態の実現を目指す。
テーマ名 | 浸炭およびショットピーニング処理された歯車表面層の微小硬さ分布測定 |
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企業名 | 株式会社 カドワキ |
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連携先 | 茨城大学工学部 |
表面硬化処理を施した歯車の表面硬さ分布を詳細に測定して高耐久性につながる表面硬化状態の実現を目指す。
歯車材はSCM415を用いた。浸炭焼き入れ後焼き戻しを行った。またその焼き戻し材に対してショットピーニングを施した。
ショットピーニングは圧力、流量、時間などの負荷を変えた2条件(右図で最大、最小)で行った。その後、断面に関しては微小硬さの分布を測定した。
また、同条件で作製した試料に関してX線を用いて残留応力の測定を行った。
硬さ試験では浸炭焼き入れ後の表面では約1200Hvが測定された。ショットピーニングにより硬さは低下したが1000Hv程度は保つ結果となった。
残留応力測定では特にショットピーニング最大加工材で深さ10μm程度で-1200MPaが測定された。最小加工材においても-1000MPaが測定された。これらの値は耐疲労強度を高めることを十分期待させる値である。
以上より浸炭焼き入れおよび焼き入れ焼き戻し後のショットピーニング処理は十分に表面層の硬化に寄与し、また残留応力においても耐疲労性向上を期待させる結果となった。
本連携では企業において供試材の処理条件の設定、製作を行い大学において試験評価を行った。試験評価は学生も参加し、企業において複数回見学や検討会を行なった。研究面で良い刺激になり、学生にも大学における座学では得られない貴重な体験となった。
株式会社カドワキ
門脇由典(日立市留町2435-17)
yoshinori@kadowaki-net.com
茨城大学工学部
鈴木徹也(日立市中成沢町4-12-1)
tetsuya.suzuki.corong@vc.ibaraki.ac.jp
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