HITS通信Vol.18-モノづくりの理解を深める!モンゴル人学生インターンシップ-

HITSでは、日立地区中小企業の中核を担うような外国人材の確保に向け、令和4年度はモンゴルミッション団を結成し、モンゴルへ渡航しました。令和5年度には、モンゴルの若手経営者、日本式高専の先生方に日立へお越しいただき5泊6日間の「ひたちスタディーツアー」を開催しました。こうした活動を通して、モンゴル国の日本式高専や日本に留学経験のあるモンゴル人の会(JUGAMO)等との関係性を構築してきました。

今年度はこれまで築いてきた関係性を下に、モンゴル国において日立地区やモノづくり技術への理解を深めるため、日立地区企業による現地講座の開催、モンゴル人学生によるインターンシップを実施しました。

Contents

モノづくりに興味のある学生に会いに行く!6月のモンゴル渡航

6月16日から22日にかけて、日立地区企業4社と共にモンゴル国へ渡航し、モンゴルの日本式3高専の生徒に対し、日立地区やものづくり技術への理解を深めるための講座を開催し、インターンシップに参加を希望する学生との面接会を実施しました。

モンゴルの日本式3高専を訪問

日本語掲示板
6Sスローガンの掲示

校長先生やキャリアセンターの先生方へ挨拶し、各高専の教室や実習室等を見学しました。

各高専とも、廊下には日本の習慣・文化を紹介する掲示があり、実験室には6Sのスローガンの掲示があるなど、日本を身近に感じるための様々な工夫が凝らされ教育現場を目の当たりにしました。

モンゴルの日本式3高専とは
  • 国立モンゴル科学技術大学付属高専 生徒数:約330名
  • モンゴル工業技術大学付属高専 生徒数:約420名
  • 新モンゴル高専 生徒数:約560名

3校とも2014年に日本の国立高等専門学校機構の支援により設立されました。

電気電子、機械工学、土木建築、情報技術工学等の学科があり、エンジニアを養成することを目的として、日本の高専と同様のカリキュラムでの授業が行われています。

また日本語教育の他、日本の生活・文化の教育が行われています。課外活動ではスポーツ・文化等のクラブがあり、ロボコン・Dコンへの参加等、校外活動も盛んに行っています。

日本様式も学ぶ!?技術的講座とインターンシップ面接会

2日間に渡る講座では、企業の皆さんが講師として登壇し、3高専から全部で52名の生徒が参加しました。
各講座は、日立地区のモノづくりに沿った製品開発から製造、品質管理までを一連として学べるカリキュラムとなっており、学生にとって普段机上で勉強している内容がどのように実社会で役立っているのかを知ることができ、大変好評でした。

特に、各講座とも受講生から活発な質問が繰り返され、3高専生の積極性を強く感じました。

講座実施後は、インターンシップへの参加を希望するの生徒への面接会が行われ、9名の学生がインターンシップで日立に来ることとなりました。

ついに来日!5日間のインターンシップを実施しました

スターエンジニアリング(株)
吉野電業(株)
(株)関東技研
(株)東日本技術研究所

8月26日〜30日の5日間、モンゴルでの面接会に合格した生徒が来日し、参加企業4社でのインターンシップが行われました。
3高専の4・5年生:8名と卒業生:1名の全9名が参加しました。

各生徒はインターンシップを通し、各企業の事業・業務、職場の雰囲気などと共に日本、そして日立での生活や文化を学び、“モノづくりの街 日立”を体感していただきました。

最終日には、HITSで成果報告会を行いました。
各生徒が期間中に実施したこと、そこからの学び・気づきについて発表いただきました。
発表では、すべて日本語(指示したわけではありませんw)で全員がやり遂げました。
特に、プレゼン資料は作成期間がない中、詳細で見やすいものを作成していただき、皆さん驚いておりました。

インターンシップを実施した企業の声

今回、モンゴルへの渡航や現地講座の開催、インターンシップ受入れなどをとおし、各企業で感じたことなど、下記に軽くまとめます。

モンゴルへの渡航、インターンシップを通して感じたこと

・3高専の学生は、素直に話を聞いて行動し、飲み込みが早く理解力も高い
・仕事だけではなく日本文化への学びにも積極的で、挑戦する姿勢が見られた
・日本語能力については個人によるが、基本的には漢字も使うことができ、パソコンでもローマ字入力ができる
・3高専にて日本語カリキュラムを学んでいるため、数か月日本で生活するれば難なくコミュニケーションをとれるレベルになる
・自社製品がモンゴルの社会課題へのソリューションとなる可能性を感じ、モンゴル人との共創を視野に入れた関係性を構築することで、人材確保にも繋げていける

モンゴル人学生の採用に向けて

・インターンに参加した生徒については、積極的に採用に繋げ、将来的にモンゴル国経済を担う経営者となってほしい。
・モンゴル三高専との関係を継続し、中長期的に学生が入社してくれるような流れをつくる
・今回参加した企業各社がモンゴルの学生を採用することで、当地域で働くモンゴル人が孤立しないような体制を構築することで、定着を促したい。

HITSの行う支援

・インターンシップに参加した学生のほとんどは、受入企業への入社を希望しているため、入社に向けた在留資格取得等の各種手続きに関する支援を行う。
・モンゴルの若手人材が職場以外で孤立しないよう、地域コミュニティへの働きかけなど、行政と連携する。
・3高専の掲示板に日立地区コーナーを設け、日立地区企業の認知度向上を図る。

HITSでは、モンゴルとの交流を今後も継続し、雇用だけでなく共同研究開発などの連携も視野に入れた取組みを進めていく予定です。自社の今後の成長を見込み、優秀な外国人材との出会いを求めている方は、ぜひお気軽にご相談ください!

баярлалаа!!(ありがとうございました。)

「外国中核人材活用支援」についてのお問い合わせ
【担当】
砂押 suaoshi@hits.or.jp
荻谷 ogiya@hits.or.jp
【TEL】0294-25-6121

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